家はペアローンで購入可能!融資の特徴とメリット・デメリットを解説

家の購入にあたって利用される融資の一つにペアローンが挙げられます。
利用者にとっては便利な特徴がいくつかありますが、デメリットや注意点も複数挙げられるため、詳細は事前に確認することが大切です。
そこで今回は、ペアローンの基本と特徴をはじめ、メリットとデメリット・注意点も解説します。
- この記事の要点
- Q:ペアローンを検討する際に、注意すべきリスクは何ですか?
- A:ペアローンにおける代表的なリスクは、団体信用生命保険の効果と、借り入れに関する費用が二重にかかることです。
団体信用生命保険は、借り入れをした方の残債のみを清算するため、万が一の場合も残された方のローン返済は継続する必要があります。
また、契約が2本になるため、印紙代や事務手数料といった諸費用もそれぞれに発生し、初期費用が高くなる点も考慮が必要です。
団体信用生命保険でカバーされない残債の返済に備えて、個人の生命保険なども含めた総合的な保障を検討することが大切です。
家の購入時に知りたいペアローンの基本と特徴

ペアローンは、一般的な住宅ローンにはない特徴がいくつか見られます。
イメージ通りに資金を借りられるよう、融資の基本と特徴は家の購入前によく確認しましょう。
基本
ペアローンとは、2人1組で利用する住宅ローンです。
誰と借り入れするかは自由に決められるのではなく、収入のある同居親族同士で1組になるのが基本です。
一般的な利用例には、共働きの夫婦での借り入れが挙げられます。
ペアとなった2人は、それぞれで借り入れの契約を結んだり、互いの連帯保証人になったりします。
特徴
ペアローンの特徴は、利用を申し込んだ2人が自分の名義でそれぞれ借り入れすることです。
共働きの夫婦で利用するなら、夫も妻も各自で住宅ローンを組む形となり、返済もそれぞれでおこないます。
また、融資を受けた方の身に何かがあると貸し倒れになりかねないため、住宅ローンでは団体信用生命保険(団信)への加入を求められるものです。
ペアローンでは、利用を申し込んだ2人がどちらも借り入れの契約を結ぶため、各自で団信に加入しなくてはなりません。
どちらかが健康上の理由で団信に加入できないと、融資ができなくなるおそれがあります。
このほかには、ともに借り入れした2人は、購入した家の所有権をそれぞれ得られるのが特徴です。
所有権をどれだけ得られるかは、家の購入時に出した金額で決まります。
購入する家が4,500万円で、夫は3,000万円、妻は1,000万円を借り、残りの500万円は頭金で出したとしましょう。
この場合は、家の購入時に出した金額に応じて、夫は67%、妻は33%の所有権を得る形となります。
収入合算との違い
2人1組で利用する融資の一つに、収入合算型の住宅ローンがあります。
特徴は、家の購入に向けて借り入れを申し込むにあたり、親族の収入を合算できることです。
しかし、借り入れの契約本数は1本であり、共働きの夫婦で利用するなら、夫か妻のどちらかの名義で資金を工面する形となります。
主に返済をおこなったり、団信への加入を求められたりするのも、借り入れの名義人のみです。
ペアローンとは特徴に多少の違いがあるため、しっかり区別しましょう。
使い分けの基準は、2人の収入にあります。
ペアローンは、利用者となる2人のどちらにも相応の信用力が求められるため、それぞれが高い年収を得ている共働きの夫婦などにおすすめです。
一方、共働きではあるものの、夫婦で収入に格差があるなら、収入合算型の住宅ローンのほうが向いています。
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ペアローンで家を購入するメリット

家の購入に向けてペアローンの利用を検討する場合は、融資の基本や特徴だけでなく、メリットも確認しておくことが大切です。
ペアローンを選ぶと、以下のメリットが期待できます。
借入額
ペアローンは、相応の収入を得ている2人が各自で借り入れする形になるため、合計で高額な資金を調達できるものです。
資金を豊富に用意できる点から、より多くの物件のなかで購入する家を決められます。
借入額の高さは、先述の収入合算型の住宅ローンにも見られる特徴です。
しかし、ペアローンほど高額な借り入れが叶うとは限りません。
申し込みにあたって合算できる収入には限度があり、親族の信用力をどこまで加算できるかはわからないからです。
借入額の高さに関しては、ペアローンのほうが優れている傾向にあります。
住宅ローン控除
ペアローンでは、借り入れを申し込んだ2人がどちらも住宅ローン控除を利用できる可能性があります。
住宅ローン控除とは、家の購入で利用した住宅ローンの残額に応じて、納めた税金が一部戻ってくる制度です。
融資を受けて家を購入した場合にはお得ですが、利用できるのは借り入れの名義人だけです。
この点、ペアローンは2人ともが自分の名義で借り入れするため、それぞれが各自で住宅ローン控除を利用できる可能性があります。
2人ともが規定の要件をすべて満たせていると、節税効果が通常より高まってお得です。
団信
先述のとおり、ペアローンでは利用者となる2人がどちらも団信に加入する必要があります。
双方の健康状態が問われる点にはやや注意が必要ですが、どちらにも生命保険がかかって安心です。
収入合算型の住宅ローンでは、借り入れの名義人になった方しか団信に加入できないことがあり、急な病気や怪我などに対する不安がやや残ります。
一方のペアローンでは、借り入れを申し込んだ2人のリスクがカバーされ、どちらに万が一のことがあっても、保険金が下りる可能性があります。
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ペアローンで家を購入するデメリットと注意点

ペアローンは、独自のデメリットと注意点が見られます。
利用を後悔しないよう、以下のポイントは事前に確認しましょう。
デメリット①団信の効果
ペアローンでは、利用を申し込んだ2人がどちらも団信に加入できて安心ですが、保険金が下りた場合の効果は半減します。
団信の保険金で清算されるのは、あくまで対象者が負っていた残債のみです。
共働きの夫婦でペアローンを利用したのちに夫が死亡したら、夫の残債だけが保険金で清算される形となります。
妻の残債に対して保険金はとくに下りず、返済は以後も通常通りに進めなくてはなりません。
夫か妻のどちらかが単独で申し込んだ住宅ローンなら、名義人の身に何かがあると、残債の全額が保険金で清算されます。
単独で借り入れしたケースに比べて、団信の効果が半減するのは、ペアローンにおけるデメリットです。
デメリット②借り入れにかかる費用
家の購入に向けて金融機関から融資を受ける場合には、いくらか費用がかかります。
この費用が二重にかかるのは、ペアローンならではのデメリットです。
住宅ローンの利用にかかる印紙代や事務手数料は、契約1本あたりにかかる仕組みだからです。
ペアローンはそれぞれで借り入れの契約を結ぶため、費用も各自で負担しなくてはなりません。
1軒の家を購入するのに、借り入れの契約費用が二重にかかる点はよく確認しておきましょう。
注意点
ペアローンの注意点は、ともに借り入れした方が亡くなった場合のリスクにあります。
相手が負っていた残債は団信の保険金で清算されるため、連帯保証で返済を請求される心配はありません。
自分が負っている残債は、日頃の収入で返済を続けられるため、家計面に問題はないように思えるかもしれません。
しかし、共働きの夫婦などで配偶者が亡くなると、ライフスタイルが否応なく変わるおそれがあります。
子育て世帯では、家事や育児を今後は1人ですべておこなう影響で、これまでのように働けなくなるリスクが懸念されます。
ライフスタイルの変化で収入が減ると、返済が苦しくなりかねません。
万が一の備えは団信だけで十分とは限らないため、必要に応じて個人でも生命保険などを別途かけておきましょう。
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まとめ
ペアローンとは、2人1組で利用する住宅ローンであり、各自で借り入れや返済をおこない、団信にもそれぞれで加入するのが特徴です。
主なメリットは、借入額が比較的高くなったり、住宅ローン控除を二重に受けられる可能性があったりすることです。
デメリットには団信の効果が半減すること、注意点にはともに借り入れした方が亡くなった場合のリスクが挙げられます。
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株式会社アーキ
大府市を中心にその他周辺エリアで新築戸建ての売買仲介をおこなっており、リフォームや損害保険代理店業務も手がけております。不動産は人生の基盤であり、資産にもなる大切な選択。だからこそ、親身で誠実な対応と、安心できる情報提供を信条としています。
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